【フォトライターの仕事】旅の手帖2024年4月号で福井県を紹介しました

『JR時刻表』の交通新聞社が発行する月刊『旅の手帖』。
その2024年4月号では「新しい北陸」を大特集しています。

福井県の勝山市と一乗谷朝倉氏遺跡、そして新たな北陸新幹線の終点となって注目の敦賀市と、10ページの取材、撮影、執筆を担当しました。

今回の取材で一番興味深かったのが勝山市の「白山平泉寺旧境内」。
発掘された450年前の石畳の上を歩くことができ、歴史好きには感慨深いものがあります。
あとは、今では福井を代表する観光スポットで、昨年7月にリニューアルされた福井県立恐竜博物館。リニューアルと同時に始めた「化石研究体験」は、アトラクション感覚で楽しめ、旅の思い出作りにもぴったり。

福井のおいしいものもたくさん紹介しています。
ここでは、写真でいくつかをピックアップしましょう。

勝山で出逢った名人が打つそば。3通りの食べ方ができるのもうれしい

敦賀で見つけた日本チャンピオンが淹れるコーヒー

敦賀で出逢った上品な海鮮丼

福井のご当地グルメといえば「ソースカツ丼」だけど、実は「パリ丼」もおいしいということを知った

ちなみにパリ丼は敦賀ヨーロッパ軒が発祥の店で、創業者がヨーロッパ旅行中に思いついたことからパリ丼と名付けたそうです。さらにちなみに、次点候補として「ロンドン丼」というのもあったらしいです。ろんどんどん・・・注文しにくい、笑

今回の特集では能登は紹介できませんでしたが、編集長が編集後記で「能登特集は改めて」とおっしゃっているので、能登特集を楽しみに待ちましょう!

気になった方は、ぜひ書店でお買い求めを!

旅の手帖4月号
https://san-tatsu.jp/tabite/articles/298809/

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北陸の桜おすすめスポット情報まとめ

今まで書いた北陸の桜に関する記事をまとめました。
2024年のお花見に出かける際のご参考にしていただければうれしいです。

※能登方面にお出かけの際は、現地の最新情報を確認してからお出かけください。

富山県・石川県・福井県のお花見スポット一覧

祝! 北陸新幹線敦賀延伸 金沢でお花見〜人気スポットから穴場までおすすめ26選〜

金沢やその周辺でお花見をするなら何処?
旅行雑誌やWEBで北陸の桜を紹介している
金沢在住で自称「桜オヤジ」のフォトライターが、
おすすめのお花見スポットをピックアップします。
この春、北陸新幹線敦賀開業で注目を集める金沢。
観光でいらっしゃる方もぜひ、お楽しみください。

兼六園(金沢市兼六町)

四季折々の美しさがある兼六園だが、桜が満開の頃はやっぱり格別。ソメイヨシノは言うに及ばず、桜の種類が多いことでも知られる。兼六園熊谷、旭桜、兼六園菊桜など、4月下旬まで桜の花見が楽しめる。ソメイヨシノ開花時期に行うライトアップも必見。日本さくら名所100選。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

金沢城公園(金沢市丸の内)

金沢城公園の桜といえば、ライトアップされるとお堀の水面に桜が映ってとっても幻想的な内堀の桜並木が人気。また、国の重要文化財の石川門とのツーショットも定番。石川門を見上げる芝生広場(百間堀園地)は例年、花見客で一杯になる。そのほか、兼六園の桜が一望できる丑寅櫓跡もおすすめ。

なお、城内の新丸広場にはさまざまな種類の桜の木が植えられていて、ここは飲食もOK。意外と知られていない、穴場のお花見スポットだ。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

浅野川・梅ノ橋周辺(金沢市東山ほか)

金沢には、浅野川と犀川という2つの大きな川が流れており、浅野川を女川、犀川を男川とも呼ぶ。そこはかとなくはんなりとした雰囲気が感じられる浅野川は、浅野川大橋の上流と下流に桜の並木が続く。
ユーミンの「花紀行」という曲は、この辺りの桜をモチーフに書かれた曲とか。ただ、そもそも「花紀行」を知らない人が多いので、ややマニアックな話題かも。
上流の梅ノ橋周辺は、木造風の絵になる橋と桜、大正ロマンを感じる国登録有形文化財の浅野川大橋と桜の競演が美しい。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

浅野川・主計町茶屋街(金沢市主計町)

浅野川大橋を挟んで下流側・主計町(かずえまち)では、陽が落ちるとガス灯とぼんぼりの灯りに桜の花が照らし出されて、妖艶なムード。浅野川大橋寄りの桜の木が1本、病気になってしまい、今は小さな苗木に植え変わっている。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

犀川・桜橋周辺(金沢市中川除町ほか)

男川の別名がある犀川。犀川大橋から上流の桜橋にかけては金沢出身の文豪・室生犀星が愛した散歩道で「犀星のみち」と呼ばれており、または両岸に見事な桜並木が続く。桜橋のすぐ近くにある桜坂の途中からは、犀川河畔の桜並木を見下ろすことができる。観光客の多い浅野川とは対照的に、こちらは桜を眺めながらジョギングや散歩するなど、市民の憩いの場という色合いが濃い。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

犀川緑地(金沢市法島町)

犀川は河口から上流の大桑地区までの河川敷が公園として整備されていて、「いしかわ子ども交流センター」がある法島地区には堤防上に見事な桜並木が続く。雪をいただく山々を望む広い河川敷や桜の花に包まれる児童公園、静かな散策道もあり、バリエーション豊富な花見が楽しめる。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

慶恩寺しだれ桜(金沢市石引2-5-30)

小立野寺院群にある真宗大谷派の寺院。昭和18年(1943)に植えられたシダレザクラは樹高16m、幹回2.5m、枝巾12mで見事。

例年の見頃(シダレザクラ):4月上旬

二十人坂(金沢市石引2)

慶恩寺から歩いていけるここは知る人ぞ知る桜の名所。藩政時代、足軽二十人組が住んでいたことからこの名がついた。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

卯辰山四百年の森(金沢市末広町)

前田利家の金沢入城400年を記念して昭和57年に作られた。約250本の桜が植栽され、谷一面が桜色に染まる。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

卯辰山見晴らし台(金沢市東御影町)

浅野川上流部や金沢城や金沢駅周辺、日本海まで見渡せる展望芝生広場。春は桜越しに雪をいただく県境の山々やまちなかを望むことができる。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

望湖台(金沢市末広町)

卯辰山公園内にある標高141mの望湖台からは、桜越しに金沢の中心部のまちなみや日本海を一望できる。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

眺望の丘(金沢市末広町)

2019年3月に整備された卯辰山公園内にある眺めの良い広場。北陸新幹線と桜を一緒に撮影でき、日本海も一望。初夏には3,000株のアジサイが咲き乱れ、これも見逃せない。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

奥卯辰山健民公園(金沢市若松町エ85)

卯辰山の南東にある奥卯辰山健民公園は、ゴルフ場の跡地を整備したもの。広大な芝生広場やデイキャンプ場、木の香りがする交流館、大型複合遊具があるわんぱく広場、ベルギー庭園などがある。
有料でバーベキューやパークゴルフも楽しめ、アウトドアを楽しむ市民でいつも賑わう。「さくら広場」は、若木が多いようで、桜の木は全体的に小ぶりだが、一面に広がる桜は壮観。伸びやかな丘に並ぶ桜並木は、とても絵になる。広いので密になりにくく、のんびりお花見が楽しめる。
大池では人気者のコブハクチョウが、桜が咲く池畔を優雅に泳ぐ姿も見られる。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

大乗寺丘陵公園(金沢市長坂町・山科町)

お花見広場や主園路沿いに、ソメイヨシノやヤマザクラが約160本植えられ、桜の花越しに金沢市街地や日本海を望むことができる。ワシントンから里帰りした高峰譲吉博士ゆかりの桜も。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

金沢市営陸上競技場(金沢市弥生3-5-1)

金沢市民でも知らない人が多い穴場のお花見名所。約110本の桜が競技場を囲むように咲き誇り、開花に合わせて競技場内を無料で開放する。芝生のスタンドがあり、アルコール類の持ち込みは不可だが、飲食は可能。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

高尾城址見晴らし台(金沢市高尾町)

石川県教員総合研修センター近くにある高尾城址。丘一面に桜が植えられて、その様子は麓からもよく見える。駐車場から300段ほどの階段を登れば、「高尾城址見晴らし台」に到着。桜越しに金沢市街や日本海まで一望できる大パノラマは壮観だ。夜景スポットとしても知られているが、夜、ここを登るのはなかなか勇気がいりそうだ。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

石川県庁(金沢市鞍月1-1)

石川県庁舎前の駐車場には八重桜の並木があり、楊貴妃や関山、普賢象などが競うように咲き誇っている。八重桜の見頃はソメイヨシノよりも1〜2週間後。

例年の見頃(八重桜):4月中旬

末浄水場(金沢市末町1-1)

国指定名勝の園地や登録有形文化財の建屋などがあり、モダンでレトロな浄水場。前庭までは予約不要で見学可能(水道施設の見学は完全予約制)。コロナ禍前は桜の開花に合わせて、場内の公開も行っていたが、今年は不明。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

松月寺のサクラ(金沢市寺町5-5-22)

重要伝統的建造物群保存地区にも選定された金沢市寺町の松月寺にあり、境内から寺町通りに覆いかぶさるように枝を広げた見事なショウゲツジザクラ。あまり知られていないが、北陸では唯一、国の天然記念物に指定されている大変貴重な桜で、推定樹齢は400年。大桜、御殿桜とも呼ばれる。ヤマザクラの系統とみられ、見ごろはソメイヨシノよりほんの少しだけ遅い

例年の見頃(ショウゲツジザクラ):4月上旬

倶利伽羅公園(河北郡津幡町字倶利伽羅)

富山県と石川県の県境をまたぎ、約6,000本の八重桜が植えられている。「昭和の花咲かじいさん」と呼ばれた高岡市の高木勝己氏が20年以上にわたって3,000本ほどの八重桜を植栽したのが始まり。
毎年、桜が見ごろを迎える4月下旬〜5月上旬には、「倶利迦羅さん 八重桜まつり」が開催され、名物の「念仏赤餅」が販売される。

例年の見頃(八重桜):4月下旬

石川県農林総合研究センター林業試験場樹木公園(白山市三宮町ホ1)

石川県民にはよく知られた県内屈指のお花見スポット。北陸でおそらく一番たくさんの種類の桜が見られる公園で、その種類は150とも。お花見ができる期間も非常に長く、3月中旬には早咲きのキンキマメザクラなどが咲き始め、4月に入るとソメイヨシノとヤマザクラが咲き乱れ、4月下旬にはピンポン球のような花のケンロクエンキクザクラや、薄緑の花が咲くギョイコウなど、珍しい桜に合える。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月中旬

蝶屋桜の名所(白山市西米光町)

50本ほどの河津桜があり、地域住民によって手入れがされている。一足早く春爛漫の気分を味わえ、夜間ライトアップも行う。

例年の見頃(カワヅザクラ):3月中旬

手取峡谷(白山市吉野)

手取川が刻んだ峡谷沿いに桜並木がある。世界ジオパークに認定された白山手取川ジオパークを代表する峡谷。

例年の見頃:4月中旬

根上山(能美市根上町)

「根上松」がある根上山は源平古戦場跡で能美市指定文化財。山の頂上には白山遥拝所跡もある。ここには7種類約150本の桜が植えられ、早咲きの「大漁桜」が一足早く桜シーズンの到来を伝える。
大漁桜は、静岡県熱海市で誕生した園芸種で、淡い紅色の花が桜鯛を想像させ、その漁の時期とも重なることからこの名前がついたそうだ。桜餅の葉っぱに使われることで知られるオオシマザクラの系統ということで、近づくと桜餅のような香りもほのかに漂う。
ここにはメジロやヒヨドリが蜜を求めてたくさんやってきていた。

例年の見頃(タイリョウザクラ):3月下旬

桜づつみ(能美郡川北町壱ツ屋)

手取川にかかる辰口橋のたもと、堤防上に約950メートル、ソメイヨシノ206本と枝垂れ桜3本の桜並木がある。堤防上の道は車で走ることができる。よく晴れた日は桜の木越しに白山連峰を望むこともできる。開花期間中はライトアップも。

例年の見頃(ソメイヨシノ):4月上旬

母恋千本桜(河北郡内灘町など)

「花見がしたい」という、金沢医大に入院していた余命いくばくもない母の願いを叶えたいと願い、その思いがたくさんの人の心を動かして、内灘町、金沢市、津幡町にまたがる1500本、4.5kmの桜並木ができあがった。※能登半島地震の影響で道路が通行止めの可能性あり。
例年の見頃:4月上旬

◉Coming soonの桜(近々撮影に行く候補)

・伏見川流域(金沢市)
・弥生さくら公園(金沢市) など

筆者が書いた「北陸の桜」の記事は他にもあります。

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【富山・石川・福井】北陸の桜名所図鑑 2021年に一気にめぐってきた編

ここに掲載した写真は全て著者が撮影しました(無許可転載を禁じます)

写真と文若井 憲 Ken Wakai
フリーで編集・ライター・カメラマンを兼務。得意ジャンルは旅行と文化。金沢市在住で北陸地方なら、得意ジャンル以外も実績は多岐にわたる。撮影ができるのも強み
*取材・編集のご依頼はこちら

祝! 北陸新幹線敦賀開業 福井の桜名所 〜人気スポットから穴場まで、2024年のお花見〜

敦賀駅まで延伸した北陸新幹線に乗って福井の桜を見に行こう!
長年、旅行雑誌やWEBで北陸の桜を紹介している
金沢在住のフォトライターが、
福井県内の桜の中から、撮り下ろした
おすすめしたい31カ所をピックアップしました。
今年のお花見はどこへ行こうか? という時に、参考になれば嬉しいです!

【嶺北】

足羽川桜並木(福井市)

足羽川の堤防上に続く、全長約2.2km、600本の桜が続く桜並木は、幹回りの大きなソメイヨシノが多いため、「スケール感で日本一」ともいわれる。福井県で最もポピュラーなお花見スポットであり、そばの足羽山公園とあわせ、日本さくら名所100選に選ばれている。見ごろにあわせて夜間ライトアップが実施され、大いに賑わう。河川敷には露店や川床風の「桜床」も登場する。昭和27年(1952)に開催された「福井復興博覧会」を機に植樹されたもので、復興への思いが込められた桜は、市民らに大切に守られている。
見頃:4月上旬

足羽神社のしだれ桜(福井市)

足羽神社のしだれ桜は樹齢約380年という巨木で、形が整ったドーム型をしている。夜はライトアップされ、暗闇に妖艶な姿が浮かび上がり、幻想的。このしだれ桜をはじめ、足羽山公園は足羽川桜並木とともに、日本さくら名所100選の一つに選ばれている。
見頃:4月上旬

福井城址(福井市)

福井城は家康の次男・結城秀康が入城するために築かれた城で、その本丸と二の丸を設計したのは徳川家康だといわれている。笏谷石の石垣に淡いピンクの桜が映える桜の名所で、開花にあわせて夜はライトアップされ、お堀の水面に桜が映れば、神秘的な美しさ。足羽川桜並木に比べると、花見に訪れる人はやや少なく、静かに花見をするならこちらがおすすめ。福井駅からも近いので、列車の待ち時間とかにちょっと寄ってみるのもあり。
見頃:4月上旬

足羽山 愛宕坂(福井市)

足羽山全体には約3500本の桜があり、足羽川桜並木とともに日本さくら名所100選に選ばれている。足羽山への登山道として開かれた道で、笏谷石の145段の階段が165メートル続く。春と秋には「灯の回廊」が開催され、夜は行灯が点って幻想的。坂の途中を少し入ったところにはライトアップされた桜の木がある。坂を登ったところには愛宕坂の展望台があり、さらに進めば足羽神社がある。
見頃:4月上旬

さくら通り(福井市)

福井市の中心部を東西に走るこの通りは、両側に桜並木が延々と続き、春は桜の花に包まれる。福井市立順化小学校近くの歩道橋からの眺め(写真)がおすすめ。ソメイヨシノの他、八重桜も植えられ、長い間、花見が楽しめる。
見頃:4月上旬

味真野小学校 校庭の桜(越前市)

校庭の桜と聞くと、校庭の隅っこに植えられた桜をイメージされると思うが、ここでは校庭のど真ん中に大きなエドヒガンが1本植っていて、そんな概念を根底から気持ちいいくらいに覆してくれる。推定樹齢140年以上と言われ、樹齢1,000年を超えるものもあるエドヒガンとしては、立派に見えてもまだ若木なのだとか。この桜はこれから先も何百年と、校庭のど真ん中から子どもたちの成長を見守ってくれることだろう。
見頃:4月上旬

花筐公園(越前市)

世阿弥の謡曲「花筐」の舞台として知られる花筐公園(かきょうこうえん)。ここでは約1,000本の桜が咲き誇る。茅葺きの古民家と桜、桜の花越しに眺める町のいらかの波、桜の木の下に広がるカタクリの花など、里山で長閑なお花見気分が味わえる。公園内には福井県天然記念物の淡墨桜がある。
見頃:4月上旬

吉野瀬川(越前市)

吉野瀬川の太田橋から野上橋の間、両岸から枝を伸ばす見事な桜並木。桜の木の密集度が半端ない。
見頃:4月上旬

陶の谷駅跡(丹生郡越前町)

かつてここを走っていた福井鉄道鯖浦線の駅の跡。レールの一部とプラットフォーム、駅名標に往時の面影が漂う。長閑な田園風景を背景に枝ぶりの良い桜が花開く。すぐ近くの法華寺の枝垂れ桜とあわせて訪ねたい。
見頃:見頃:4月上旬〜中旬

法華寺 しだれ桜(丹生郡越前町)

越前町蝉口の法華寺に、樹齢約100年の立派な枝垂れ桜がある。毎年春になると見事な花をつけ、近くの陶の谷駅跡ともに越前町代表する桜名所に。
見頃:4月上旬〜中旬

越前陶芸村・陶芸公園(丹生郡越前町)

しだれ桜やソメイヨシノ、八重桜などが植わり、桜の遊歩道に囲まれた芝生の広場など、広い園内ではお花見ピクニックが楽しい。敷地内には桜の岡本太郎やイサム・ノグチなど、日本を代表する作家のアート作品が置かれ、花見とアート鑑賞が同時にできる。4月中旬には「越前陶芸村しだれ桜まつり」が開催され、全国のクラフト作家が出展する。
見頃:4月上旬〜中旬

切妻屋根群(丹生郡越前町)

農林水産省の「美しい日本のむら景観百選」や福井県の「福井ふるさと百景」にも選定された伝統的な切妻屋根の民家が立ち並ぶ集落。高い台にある宮崎小学校からは、桜並木越しにそんな美しい集落を一望できる。
見頃:4月上旬〜中旬

西山公園(鯖江市)

西山公園といえば、初夏のツツジと園内にある動物園のレッサーパンダが有名。しかし、約1,000本という桜の木があり、園内が華やぐ。なかでもすり鉢状になったお祭り広場の立体的に桜の木が広がる様子は圧巻。
見頃:4月上旬〜中旬

日野川(鯖江市)

西山公園のそばを流れる日野川では、桜並木と菜の花の競演を見ることができる。
見頃:4月上旬〜中旬

えちぜん鉄道永平寺口駅前(永平寺町)

えちぜん鉄道永平寺口駅前には大正時代に建てられた「旧京都電燈古市変電所」(国の登録有形文化財)があり、重厚な赤レンガ造りの建物を背景にして咲く、なかなか立派なソメイヨシノが4本。かつてここにあった幼稚園の園庭にあった桜がそのまま残っている。
見頃:4月上旬

熊野神社(永平寺町)

永平寺口駅から志比堺駅方面へ歩いて5分ほど、小高い丘の上に鎮座する熊野神社の斜面が桜に覆われ、その脇を走るえちぜん鉄道の電車と桜をカメラに収めることができる。
見頃:4月上旬

保田駅(永平寺町)

えちぜん鉄道保田駅の勝山方面には線路脇に桜並木があり、桜と残雪の雪山、ローカル電車を一度にカメラに収めることができる。
見頃:4月上旬

霞ヶ城公園(坂井市)

小高い丘に建つ丸岡城は別名・霞ヶ城と呼ばれ、天守(国指定重要文化財)は、江戸時代以前に建てられた日本に12しか残っていない「現存天守」の1つ。天守の規模はあまり大きくないが、威風堂々とした佇まいは、訪れた人を魅了してやまない。この丘一帯は、霞ヶ城公園と呼ばれ、約400本のソメイヨシノが植えられている。夜はライトアップされて、天守を包むかのように咲き乱れる姿は圧巻。例年、ふもとには露店が並び、花見客で賑わう。日本さくら名所100選にも選定されている。
見頃:4月上旬

竹田の里 しだれ桜(坂井市)

坂井市の山間部にある竹田の里。あたり一帯には700本ものしだれ桜があり、なかでも「たけくらべ広場」は、100本ほどのしだれ桜が咲き競い、まるで桃源郷のよう。普段は静かな山里だが、桜の時期は多くの花見客で賑わう。見ごろに合わせて「竹田の里しだれ桜まつり」が開催され、なかでもその期間中に行われるライトアップはおすすめ。暗闇に浮かび上がる桜の花の帯は、妖艶なムードが漂い、思わず息をのむ美しさ。
見頃:4月下旬

女形谷のサクラ(坂井市)

樹齢400年ともいわれる県下有数のエドヒガンの老樹で、福井県指定天然記念物。
見頃:4月上旬

あらた坂《山室の桜並木》(あわら市)

アニメ『ちはやふる』に登場する桜並木のモデルといわれる並木道。
見頃:4月上旬

【嶺南】

金崎宮(敦賀市)

金崎宮には境内に約400本のソメイヨシノがあり、桜の咲く時期には、願いを込めた桜の小枝を交換する神事「花換まつり」が行われる。もともと金崎宮へ桜見物に訪れた人々が「花換えましょう」と声をかけあい、桜の小枝を交換することで思いを伝えたのが始まりといわれる。
見頃:4月上旬

粟野駅周辺(敦賀市)

JR小浜線のこの駅には、線路脇に数本の桜があり、桜と電車を一緒にカメラに収めることができる。また、駅前には本数は少ないが枝ぶりのいい大きな桜が小さな並木をつくっていて、桜の間からは集落を見下ろすことができる。
見頃:4月上旬

神子の山桜(三方上中郡若狭町)

若狭湾の常神半島にあり、江戸時代に開墾された油桐畑の境に植えられたヤマザクラが、長い年月を経て斜面一帯に増えたもの。ヤマザクラの薄いピンクと芽吹いたばかりの周囲の木々の萌黄色、針葉樹の濃い緑とが重なって、まるでパッチワークのように。海の青と相まって、唯一無二の絶景が広がっている。県指定名勝に指定され、神子の東西約1km、南北200mの区域に広がり、その本数は約300本。数の多さに地元の人は「千本桜」とも呼ぶ。
見頃:3月下旬〜4月上旬

水月湖畔(三方上中郡若狭町)

ラムサール条約に登録された三方五湖の中で一番大きい水月湖。海水と淡水が混ざる汽水湖で、湖底には7万年以上もの歳月の堆積物が年輪のように積み重なった「年縞」があり、奇跡の湖とも言われる。この年縞は、地質学的年代決定での世界標準になっている。水月湖の湖畔に沿って続く県道216号線には桜並木があり、桜の花と湖水とのコントラストが美しい。対岸の山肌は、自然に広がったヤマザクラだろうか、ピンクの水玉模様になっているのも印象的。菜の花と桜のコラボはよくあるが、ハマダイコンと桜というちょっと珍しいコラボも。
見頃:4月上旬

三方五湖レインボーライン(三方上中郡若狭町)

無料化された三方五湖レインボーラインからは、点在する桜の木が水玉模様のようになった山々や岬、湖水の色がそれぞれ違う三方五湖、そして若狭湾の海を俯瞰して見ることができる。
見頃:4月上旬

【奥越】

勝山弁天桜(勝山市)

一目千本とも呼ばれる奥越の桜名所。九頭竜川の右岸には約1.5km、450本のソメイヨシノが続く。川に掛けられたたくさんの鯉のぼりや、残雪の山々との共演はとても絵になる。この桜は「桜の名所にしよう」と、昭和初期に地域の世話役をしていた人が、私財を投じて桜の苗木を購入したり、自分の畑で苗木を育てたりして、現在のベースを作り、今は地元住民たちによって大切に守られている。福井市の足羽川桜並木より数日遅れて見頃を迎える。
見頃:4月上旬〜中旬

花月楼のしだれ桜(勝山市) 

国の登録有形文化財「旧料亭花月楼」をリノベーションした「旬菜食祭 花月楼」の玄関先には樹齢100年以上の見事なしだれ桜がある。
見頃:4月上旬〜中旬

勝山駅(勝山市) 

駅舎が国の登録有形文化財に登録されるえちぜん鉄道勝山駅。駅の手前、線路脇に1本の桜の木があり、車窓を彩る。
見頃:4月上旬〜中旬

亀山公園(大野市) 

天空の城としても有名な大野城がある。山頂付近からは眺めがいい。
見頃:4月中旬

九頭龍湖(大野市)

大野市の山間部にある九頭竜湖。紅葉の名所として有名だが、その湖畔にはたくさんのソメイヨシノやヤマザクラ、ヤエザクラなどが植栽され、湖を背景に咲く花は楚々として美しく、桜の名所としても知られる。見ごろが遅いのも特徴で、平地ではとっくに花が散ってしまったGW頃に開花の便りが届く。「花見気分をもう少し味わいたい!」と思っている人には、この上ない。
見頃:4月下旬

※掲載は順不同
※写真の無許可転載はご遠慮ください(有償で貸し出しします)

◉Coming soonの桜(近々撮影に行く候補)

・妙祐寺のしだれ桜(小浜市)
・小浜公園(小浜市)
・明通寺(小浜市)
・神宮寺(小浜市)
・名田庄の桜並木(おおい町)
・丸山公園の桜(おおい町)
・佐分利街道の桜(おおい町)
・城山公園・明鏡洞(高浜町)
・越前岬水仙ランド(越前町)
・レインボーパーク南条(南越前町)
・芦山公園(越前市)
・鮎街道の桜(永平寺町)
・興行寺のしだれ桜(永平寺町)
・一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)
・福井総合グリーンセンター(坂井市)
・矢ばなの里(大野市)
・カドハラスキー場跡地(大野市)

筆者が書いた「北陸の桜」の記事は他にもあります。

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写真と文若井 憲 Ken Wakai
フリーで編集・ライター・カメラマンを兼務。得意ジャンルは旅行と文化。金沢市在住で北陸地方なら、得意ジャンル以外も実績は多岐にわたる。撮影ができるのも強み
*取材・編集のご依頼はこちら

【フォトライターの仕事】旅の手帖2024年3月号で福井市の足羽川桜並木を紹介しました

『JR時刻表』の交通新聞社が発行する月刊『旅の手帖』。
その2024年3月号では「桜前線を追いかけて」を特集しています。
北陸では福井県福井市の足羽川桜並木を中心に、福井市内の桜を取り上げ、取材・撮影は私が担当しました。

延々と続く桜のトンネルが見事な足羽川桜並木

福井市は昭和20年代に空襲と震災、さらに水害という三重苦に見舞われました。そこから立ちあがろうと、足羽川の堤防にはたくさんの桜の苗木が植えられました。それが現在の桜並木のルーツです。
福井といえば「フェニックス」、つまり不死鳥がシンボルになっていますが、それは三度立ち上がった福井市民を象徴しているといえます。そして足羽桜並木の桜の成長とともに、福井の街は発展してきました。

そんな歴史があるから、この桜並木は福井市民にとっては特別な存在なのです。

桜とぼんぼり、そして水仙が競演

足羽川桜並木を次の世代に引き継ぐために世話を続ける「ふくい桜守の会」と、花の時期に合わせて、桜並木に中学生らが詠んだ独楽吟をあしらったぼんぼりを吊る活動をしている「足羽川ぼんぼり物語実行委員会」をメインに、足羽山の足羽神社のシダレザクラも取材しました。

ドーム状になり、美しい足羽神社のシダレザクラ

足羽山名物の木の芽でんがくとこんにゃくおでん、おいしかったです。
足羽山に花見に行ったら食べる定番だそうです。
(桜のシーズン以外にも食べられます)

足羽山の茶屋の名物「木の芽でんがく」(写真は中村屋)
これもまた名物の「こんにゃくおでん」。福井でしか食べられていない地がらしの辛味がクセになる(中村屋)
福井城もライトアップされる。こちらは訪れる人も少なく、穴場

昨シーズンに撮り下ろしていた未発表写真も惜しげもなくふんだんに使い、4ページというボリュームで福井の桜を掘り下げています。

福井市内のさくら通りも両側に桜並木が続く

現在、全国の書店で発売中です!

ぜひ、ご覧ください。

旅の手帖3月号
https://san-tatsu.jp/tabite/293649/

2023年ありがとうございました!

今年も残すところあと1日。

編集工房わかいは仕事納めが12月31日で、年始の仕事始めは1月1日の予定です。

今回は、年明け早々に納める仕事が重なって、こんな感じとなりしたが、フリーランスは働いてナンボなので、ありがたいことです。

2023年はフォトライターとしてライター兼カメラマンの仕事が堅実な上に、ライターとしての依頼や、カメラマンとしての依頼も増えてきました。

正直、フォトライターの仕事は将来的には肉体的にキツくなってくるでしょうから、ライターだけ、カメラマンだけという依頼もぼちぼち増やしていけたらいいなと考えていましたので、これはありがたい傾向でもありました。

2022年から取り組んでいた兼六園のSDGsプログラムも公開され、兼六園がSDGsを学べる場所として少しずつ認知されてきたことは、携わった者としては嬉しい限り。

今年は奮発して撮影機材のバージョンアップを実施し、遠距離の取材も楽に行けるよう、車も買い替えました。そして、憧れだった猫のいる暮らしも実現!

来年は、フォトライターの仕事はもちろん、今までの経験を少しでも世の中に還元できるようなこと(ライターや観光など)もさらに携わって行けたらいいなと思っています。

ニャンコに癒されながら仕事をしております

今年もお世話になりました。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。では、良いお年をお迎えください。

【column】AIに負けないのはアナログ(紙媒体)で培った編集や取材力

ライターの仕事って、近い将来、AIが取って代わり、無くなるんじゃないの?

そんな心配をしているというライターさんの話をときどき聞きます。

でも、AIが進化しても、次の3つは当分、人間じゃないとできないと、個人的には思っています。

・AIにほしい記事を書かせる【編集力】

何を書くかが決まれば、AIにも記事が用意できるが、その「何」を考えるのはAIにはまだ難しい

・WEBにない情報を集める【取材力】

取材に行って、ネットには出ていない情報を拾える人は有利

・記事の誤りを見抜く【校閲力】

AIは、シナッと誤った情報を返してくるのでそれを見抜く力が絶対に必要。著作権など法的に問題となる場合も考えられるので、その辺のチェック態勢が重要になる

ところで、ライターや編集者の仕事って、紙かデジタルか、媒体によって仕事の進め方に大きな違いがあることをご存知でしょうか?

その違いは、簡単に言えば、「公開後の修正ができるかどうか」ということによります。

雑誌や新聞、書籍、紙のパンフレットなどは、印刷してしまうと原則として修正ができません。部数によっては、誤ったところにシールを貼ることもありますが、大変な手間がかかります。刷り直すとなると、部数によっては追加で何百万、何千万円もかかってしまうことさえあります。

そのために、編集者やライターは間違いを起こさないようにするために、情報のウラどりを何重にもしたり、校正者をはじめ、たくさんの人たちによって確認したりします。間違いだけでなく、たとえば著作権や肖像権、あるいは訴訟を起こされるリスクなどを考えて、ライターも編集者も記事の内容を精査しています(なかには「訴訟上等!」という雑誌もありますが・・・)。それでも100%誤りをなくすことは不可能で、情報を発信することの重たさや怖さを常に感じています。

一方のデジタルは、誤った情報や問題ある情報を発信してしまったら、すぐに「消してしまえば問題ない」という考え方があります。もちろん、実際には問題ないわけではありませんが、紙媒体の産みの苦しみを知っている人間には、発表後に「修正できる」ことに望外の喜びを感じます。

実はこれを逃げにしてしまう気の持ち方自体に問題があります。間違いを起こすことへの危機意識が低下することによって、自分達の仕事の質が低下してしまうということを、紙媒体の経験者ならお分かりになるでしょう。しかし、デジタル媒体しかしたことがない人は、この感覚がわからないかもしれません。

しかし、最近では「炎上」騒ぎにあるように、一瞬でも間違った情報を上げたことで、大きな損害を被ることも多くなりました。

世の中、「1文字●円」というWEBライターの仕事がたくさんあります。これは質より量を問う仕事であり、ネットで拾える情報を切り貼りしてアップし続けるという流れの仕事。まさしく今、AIの登場で真っ先にいらなくなってしまう仕事と言えそうです。

私の場合、デジタル媒体の仕事でも紙媒体で培ってきた情報発信の重たさや怖さを考えながら仕事を進めています。その結果として、WEBでもそのような配慮を要する仕事の依頼が増えています。もちろん、「1文字●円」では考えられないギャラとなります。

紙媒体の仕事は残念ながら、減少しつつあり、なかなか新規で入り込むのは難しいかもしれませんが、チャンスがあれば、WEBライターとして一線で活躍されている若い方も、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。それはきっと、ご自身の仕事のステップアップの近道にもなるはずです。

※写真は本文とは関係ありません(観光客で賑わう「ひがし茶屋街」。顔が分からないように加工して納品するひと手間は編集者に喜ばれます)

9月3日といえば・・・

9月3日はドラえもんの誕生日だそうです。
でも、生まれた年は2112年なので、まだ先の話。

作者の藤子・F・不二雄氏は富山県高岡市出身。

その縁で、高岡駅を発着する万葉線には、「ドラえもんトラム」が走り、高岡駅前にはドラえもんに登場するキャラクターが出迎えてくれる「ドラえもんの散歩道」や、投函すると記念消印が押される「ドラえもんポスト」もあります。

また、市内の「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」では、先生の漫画の原点にふれることができます。

ちなみに、ドラえもんの好物といえば、どら焼きですね。高岡では古くから何かにつけてどら焼きを食べる文化があり、どら焼きが自慢の和菓子屋さんもたくさん。作者が高岡出身だったから、好物はどら焼きになったのかもしれません。

金沢を代表する観光名所の兼六園をマニアックに攻めてみよう【第2回 山崎山編】

「四季折々に美しいといわれる兼六園だけど、1番のおすすめ時期はいつ?」

実はこれ、よく訊かれる質問。

個人的には春夏秋冬、せめて1回ずつ訪ねて欲しいと、以下の記事に書きました。

【金沢観光】兼六園って、いつが一番おすすめ? 最低でも春夏秋冬、4回は訪ねて欲しい、季節によって全く表情が違う名園

でもまあ、旅行で訪れるとなるとそうもいかないのが現実ですね。

兼六園は、6つの兼ねることができない景観が同時に楽しめることからその名がついただけあって、いろいろな風景が楽しめますので、場所によっては、特にこの季節がおすすめ!というのがあります。

今回ピックアップする山崎山は、利用者の多い桂坂口や真弓坂口からですと、一番奥まった場所にあり、そのため、意外とここまで足を延ばさない人も多く、そもそもその存在自体を知らずに帰ってしまうということも。

個人的には、まるで深い山にいるような深閑とした山崎山の佇まいが特に好きなので、すごくもったいないなと思っていますし、ここに行くと、兼六園の印象もだいぶ変わるんじゃないでしょうか。

また、ちょっとうんちくめいたことを言わせてもらいますと、山崎山は金沢城を防衛するために造られた東外惣構の土塁跡といわれ、12代藩主の斉広が竹沢御殿を作った際、庭の築山に改修したものです。中腹にある「御室の塔」は京都の仁和寺の塔を模したもので、母親思いだった13代藩主の斉泰が、公家育ちの母・真龍院のために置いたそうです。

さて、おすすめの季節の話に戻しますと、山崎山はケヤキやカエデ、トチノキなどの落葉広葉樹が多く、別名で「紅葉山」ともいわれている通り、秋の紅葉が実に見事です。でも、春の新緑も生命の息吹を感じさせてくれるフレッシュさがあって、甲乙つけ難い魅力があります。山上には茅葺きのあずまやがありますので、春や秋に訪れたら、ゆったり時間をとってここでのんびりと美しい風景や木々を揺らす風に吹かれてみるのがおすすめです。

ちなみに、強い日差しを遮り、涼しさを感じられる夏も、モノトーンの世界となる冬も魅力的で、結局、春夏秋冬おすすめしたくなってしまいます(汗)。

山崎山の写真も四季折々、いっぱい撮っていますので、まずは写真で四季の変化をご覧ください。

(写真はクリックすると拡大できます《無断転載禁止》)

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写真と文若井 憲 Ken Wakai
フリーランスで編集・ライター・カメラマンを兼務。得意ジャンルは旅行と文化。金沢市在住で北陸地方なら、得意ジャンル以外も実績は多岐にわたる。撮影ができるのも強み
*取材・編集のご依頼はこちら

金沢を代表する観光名所の兼六園をマニアックに攻めてみよう【第1回 噴水編】

北陸の城下町、石川県金沢を代表する観光スポットが兼六園。

加賀藩主の前田家が何代にもわたって作り上げた大名庭園で、庭園界の国宝に値する国の特別名勝に指定され、あのフランスの旅行ガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』では3星を獲得している、言わずと知れた日本を代表する名園なんです。

誰もが、金沢に行ったら一度は行ってみたいと思う観光名所ですが、とりあえず、1番の撮影スポットの徽軫灯籠(ことじとうろう)と一緒に記念写真を撮って、それで満足して帰ってしまう人が多いのではないでしょうか。これ、とってももったいないこと。

実は自他共に認める兼六園マニアの筆者は、「これを知ると兼六園に行きたくなる!」、そんなマニアックだけど面白い情報をお伝えしていきますね。

記念すべき第1回は「噴水」です。

見どころとして、存在はご存知の方も多いでしょうが、そのスゴさはあんまり知られていない様子。

先日も、この噴水の前で家族を連れたお父さん曰く、「この噴水は昔からあったものじゃなくて、最近作られてものじゃないの」と。

「いやいやお父さん、この噴水、実は江戸時代からあるもので、現存する日本最古の噴水って言われているんですよ」って、本当はただしたかったんですけど、いきなりそんなこと言ったら、「変な人」って思われるでしょうから、グッと我慢しました。

ちょっとうんちくめいたことを言わせてもらいますと、13代藩主・前田斉泰(なりやす)が金沢城二の丸に噴水を作るために、試作させたといわれているのがこの噴水で、日本庭園で噴水というのはとても珍しいものでした。その仕組みは、噴水の5メートル上にある霞ヶ池との高低差を利用していて、逆サイフォン構造(伏せ越し)により水を噴き出すもので、全く動力を使わない、自然エネルギー100%でサステイナブルなところも感心させられます。霞ヶ池の畔にはこの噴水の取水口も見ることができます。

ちなみに、この噴水の名前は? 単純に「噴水」のようですね。さすが日本最古。

この噴水にはなぜか惹かれる私。四季折々、いろいろな姿の噴水の写真を撮っているので、ぜひご覧ください。この噴水をこれだけ撮っている人ってなかなかいないだろうなーーって自負しています。フォトジェニックな兼六園の魅力を少しでも感じていただければ嬉しいです。

(写真は有償で貸し出しいたします。詳しくはお問い合わせください)

まれに、清掃などで霞ヶ池の水を抜くことがあり、その時はこの噴水の水も当然止まります。滅多にみられないそんなシーンも混ざっていますので、探してみてくださいね。

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写真と文若井 憲 Ken Wakai
フリーランスで編集・ライター・カメラマンを兼務。得意ジャンルは旅行と文化。金沢市在住で北陸地方なら、得意ジャンル以外も実績は多岐にわたる。撮影ができるのも強み
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