【column】兼六園って、いつが一番おすすめ? 最低でも春夏秋冬、4回は訪ねて欲しい、季節によって全く表情が違う名園

紅葉の瓢池。ライトアップされた樹々が水面に映って美しさも倍増

金沢で訪ねたい観光地というと、「ひがし茶屋街」や「金沢21世紀美術館」、「近江町市場」の人気が高いようです。この3カ所ももちろんいいですが、やはり金沢にいらしたらぜひ訪れていただきたいと思うのが「兼六園」です。

日本三名園のひとつで国の特別名勝でもあり、フランスのミシュランのガイドブックで三ツ星の評価をされている、まさしく日本を代表する観光名所。

兼六園のシンボル・徽軫灯籠。この角度で灯籠に日が当たるのは朝だけ

その名前の通り、同時に実現することはできない6つの景観を兼ね備えている、いわば奇跡の庭園ともいえるのです。

「では、いつの季節が一番おすすめですか?」

そんな質問をよく受けますが、兼六園の魅力は四季それぞれに違います。なので、どの季節が一番いいとは言えないんですよね。

百聞は一見に如かず。その魅力を写真でお伝えしましょう。

冬 実は意外と見ることができない雪景色の兼六園

冬は晴れることが少ない金沢。雪景色で晴れた兼六園の写真はなかなか撮れない
雪吊りされた唐崎松。静かに降り積もる雪も風情がある
凍って壊れぬように、灯籠も雪囲いされる
冬には冬の美しさがある
2018年は記録的な雪が降り、兼六園もまるで深山の森の中のようになった
道を作るのも大変。頭が下がる

春 梅が咲き始める早春、桜が咲くころ、そして遅咲きの菊桜やツツジが咲く晩春

春、まず咲くことからその名が付いたと言われるマンサク
兼六園で梅が開花すると本格的な春の到来を実感
曲水を彩るソメイヨシノ
桜の開花にあわせ、夜間はライトアップが行われる
園内にはソメイヨシノ以外の桜も多い。4月下旬、珍しい兼六園菊桜が満開となる
ツツジが咲くころ、季節は春から夏へと移ろう
日々のたゆまぬ手入れがあるから、世界に誇れる美しい庭がある

夏 カキツバタが咲く初夏、木陰の水辺が気持ちいい盛夏

園内にある日本最古の噴水。この時期は水しぶきが涼しげ
夏の朝の徽軫灯籠。いつもとは反対側から
カキツバタが咲く曲水。カルガモが優雅に泳いでいた
雨にしっとりと濡れた雁行橋。雁の飛行を表しているらしい
氷の幟に思わず足を止める季節。どこか懐かしい店構えもたまらない

秋 空気が澄みすがすがしい初秋の早朝、一日ごとに表情を変える紅葉のころ

日に日に秋が深まる園内。徽軫灯籠の前ではアオサギが獲物探し
モミジに日が射してドラマチックに
着物姿で散策する人がここ数年で増えた
紅ばかりでなく、黄葉もきれい
どこを撮っても絵になる
山崎山の手水
山崎山の麓を流れる曲水に紅葉が映って美しい
霞ヶ池と雪吊りされた唐崎松

いかがでしたか。オリジナル作品でまとめましたので、見たことのない写真も多かったことと思います。
駆け足観光で徽軫灯籠だけ見て満足せず、ぜひじっくりと兼六園の隅々まで眺め、そしてまた違う季節にも訪ねてください。

ちなみに、フラッと個人で自由にめぐるよりもディープに兼六園の魅力を知ることができる、ガイドと楽しむ兼六園もおすすめです。

若井憲○北陸ライター
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【column】食の方言 金沢うどん編

その土地では当たり前のもので、地元の人は全国区のことだと思っていても、実はその地域以外ではほとんど知られていないものがたくさんあります。

料理の場合、同じものでも地方地方で呼び名が違ったり、あるいは同じ呼び名でも出てくるものが全く違ったりすることもしばしば。少し前にブームとなったB級グルメもこの範疇で、これを「食の方言」とも言ったりします。

個性的な食文化が多い金沢では、あまり注目されていませんが、際立つ存在として、一風変わった「うどん」の呼び名があります。

いなりうどん(加登長総本店)

刻んだ油揚げとネギをトッピングしたうどんを「いなりうどん」と呼びます。油揚げをのせたうどんといえば全国区では「きつねうどん」ですね。金沢でも店によっては刻んでいない油揚げをのせて出しますが、あくまでも「いなりうどん」と呼びます。

たぬきうどん(お多福)

さらに刻んだ油揚げとネギをあんかけにしたものは「たぬきうどん」となります。

「たぬき」といえば、関東では天かすをトッピングしたうどん(関西でははいからうどん)を指しますよね。ちなみに、マルちゃんでは「たぬき」といえば天ぷらがのったそばです。

金沢人はもちろん、これが全国区だと思っていました。

でも、そもそも刻んだ油揚げとネギをトッピングしたうどんや、さらにそれをあんかけしたうどんなんて他で食べられているのか? 調べてみたら、面白いことに京都にだけは同じものがあるようです。

ただし、京都では「いなりうどん」ではなく、「きつねうどん」(きざみきつねとも)と呼び、「たぬきうどん」は同じだそうです。

なぜ、うどんに関して、これだけ京都と金沢が類似しているのか、興味深いですよね。

 

金沢でも現在は、全国チェーンのうどん屋さんが増えて、「いなりうどん」を「きつねうどん」という店も増えてきました。

でも、旅先でこういったその土地でしか通じない、符牒のような料理名に出会うと、ちょっと嬉しくなります。このような文化も大切にしていきたいです。

 

取材・写真/若井憲(北陸ライター)


「Zakka*たいむ」ありがとうございました。

3日間にわたり開催されました「Zakka*たいむ」無事終了しました。

3日間、本当にたくさんの方々にご来場いただきました!!!

そして、あまりにたくさんの素敵な事があり過ぎて~~~感謝しかありません!!!

お立ち寄りくださったみなさまありがとうございました。

いつも人気の豆本キットと絵本キット。

久しぶりの登場!で大人気。
次回の登場は未定です。

主催者さまはじめスタッフのみなさま、出店者のみなさまお世話になりありがとうございました。

さて、今週末は砺波の「小さな手作り展」です!

現在ひたすら作り続けてます。

お楽しみに。

 


【column】木製電柱との出会い

すっかりコンクリート製に置き換わり、今ではもうほとんど絶滅してしまったかのように思っていた木製の電柱(木の電柱)。でも、金沢には探せばまだまだあります。

観音町通りにて(東山ひがし重要伝統的建造物群保存地区)

そもそも電柱って、すっかり邪魔者扱いとなり、今じゃ電線は地下に埋められ、電柱自体も数を減らしています。
風景を撮影する際、電柱や電線の存在は邪魔になることが多く、ひがし茶屋街のような絵になる場所はない方がいいかもしれません。

でも、昭和育ちの私には、空一面に張り巡らされた電線に、明るい未来を感じたもの(電線が多い方が都会だった、笑)。だから、邪魔とは感じつつも、電線にはそれなりの理解や思い入れもあります。そして、その電線を支えている電柱が昔ながらの木製電柱だったりすると、もう、目頭が熱くなってきてしまいます。

木製電柱との出会いは、古い友人との再会みたいに嬉しいもの。

金沢市東山2丁目にて(卯辰山麓重要伝統的建造物群保存地区)

たかが電柱、されど電柱。町を歩くとき、木製電柱を探しながら歩いてみてはいかがでしょうか。キョロキョロすることで、電柱以外にもいろいろな発見があったりします。

2018年4月15日 若井憲〇フリーライター


【column】祝! 野々市駅開業50周年

実は初のっティで、開業50周年を記念するJR野々市駅フェスタに行ってきました。
 
野々市駅って、住民たちが一部費用を出しあってできた駅だったんですね。野々市の人たちのこの駅に対する思いの強さも知りませんでした。私が住む金沢の隣の市なんですけど、知らないことがたくさんあります。勉強せねば。
 
さて、フェスタのお目当ては、『旅と鉄道』の統括編集長をされている芦原伸さんの記念講演。
鉄道旅行の楽しみと題した講演はとっても楽しく、芦原さんみたいにカップ酒をポッケに忍ばせて鉄道旅に出かけたくなりました(酒はほとんど飲めないんですけどね)。
 
私も学生の頃は、今で言う「乗り鉄」みたいに、鉄道を使って全国を旅していました。鉄道が好きと言うより、お金のない学生にとって、「周遊券」や「青春18きっぷ」という、とってもありがたい味方があったから。
いま思えば、時間がたくさんあったからできた、ある意味ぜいたくな旅でした。1日中、列車に乗っていても平気、列車で生活しているような強烈な旅でした。今やったら、すぐに腰が痛くなって、おそらく1日でリタイアになるでしょうね。
 
芦原さんが統括編集長をされている雑誌はもう1冊あり、それが『SINRA』。世の中の森羅万象を愉しむこの雑誌は好きな雑誌でしたが、この5月に発行される号で休刊となってしまうそうです。
いつかは『SINRA』に原稿を書きたい!って願っていただけにすごく残念です。
芦原さんは、私が20代の頃(すっごく前の話、汗)、右も左もわからなかった私に、編集のイロハを叩き込んでくださった恩人でもあります。
 
今回の講演は、鉄道の話で終始していましたが、開演前にちょっとだけ立ち話で、『SINRA』的な旅の 話も聞かせていただくことができました。
 
やっぱり旅はいいなってしみじみ思ったひとときでした。
 
2018年3月17日/(写真と文)若井 憲○フリーライター