【フォトライターの仕事】『旅の手帖』の巻頭連載「ご当地いま推し!」でライチョウを紹介

『旅の手帖』(交通新聞社刊)がリニューアルされて、全国各地に住むライターや編集者が、自分のところの旬のおすすめをご当地愛を込めて紹介する「ご当地いま推し!」という連載が始まりました。

6月号では「国の特別天然記念物 ライチョウに会いたいなら今!」という記事を書きました。
「なぜ、6月にライチョウか?」という疑問もあるかと思いますが、その答えはぜひ誌面を見て解決してくださいね。

徳川家康の特集も斬新な切り口で、ぐいぐい引っ張り込まれていきます。
歴史が少しでも好きな人は必読です。

制作サイドの視点から考えると、雑誌ってこういう展開ができるんだなって、改めて感じることができます。
デジタルではできない、紙媒体ならではの良さがあります。

我が家のニャンコも興味津々みたいww

現在は発売中です!

写真と文若井 憲 Ken Wakai
フリーランスで編集・ライター・カメラマンを兼務。得意ジャンルは旅行と文化。金沢市在住で北陸地方なら、得意ジャンル以外も実績は多岐にわたる。撮影ができるのも強み
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【column】ゴールデンウィークの近江町市場に思う

5月5日に発生した奥能登・珠洲市を震源とした最大震度6強の地震には驚きました。
被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。そして、1日も早く日常が戻りますように。

さて、今年のゴールデンウィークは金沢も久しぶりに旅行者で大いに賑わいました。
5月4日に近江町市場に寄ってみましたが、ご覧の通りの人出で、思うように前に進めないような状況でした。ほとんどの飲食店には行列ができ、なかでも人気の店は目を疑うような大行列ができていました。
一金沢市民として、これだけたくさんの人が訪れてくれることは、大変光栄であり、喜ばしいことですが、一方で「このままでいいのか?」という複雑な思いもあります。

近江町市場では、飲食店や旅行者向けにその場で食べられるようなものを提供している店は大いに賑わっていましたが、地元の買い物客向けの青果店などは、ほとんどの客が素通りしていました。
もともと「金沢の台所」とも呼ぶこの市場は、「市民あってのもの」。そうやって市民が買い物に来る市場だからこそ、風情があって、旅行者にとっても旅情を味わえる存在となっています。

ゴールデンウィークの人出を見たら、普段買い物に来ている市民の中には、恐れをなして近づくのをやめた人も多いのではないでしょうか。もしかしたら、地元客向けの店の中には、むしろ普段よりも売り上げを落としているかもしれません。
京都では観光客が増えすぎて、市バスに地元の人が乗れなくなって困っているという話を聞きましたが、近江町市場で買い物ができない地元客にとっては、それに同じ状況と言えるかもしれません。

近江町市場は、北陸新幹線が金沢駅まで開業した年に、想定をはるかに超える旅行者が押し寄せて、大混乱となり、地元客離れが問題となりました。その後、「やはり地元客あっての近江町市場」ということを確認・遂行して、地元の買い物客も戻ってきていると聞きます。そんな中での今回の状況を見ると、やはり少し心配にもなってきます。

SDGs未来都市でもある金沢市は今、「金沢SDGsツーリズム」を推進しています。
これは、旅行者と住民が一緒になって、持続可能な金沢観光にしていこうというもの。
これからは、旅行者や観光事業者には「責任ある観光」とも言われるレスポンシブル・ツーリズムの考え方が求められるようになるでしょう。これは、金沢に限ったことではなく、京都や鎌倉などその土地ならでは魅力がある人気観光地はそのような流れになってくることと考えられます。

私はせっかくきてくださった方に対して公害呼ばわりするのは失礼甚だしいと思うので、「観光公害」という言葉は嫌いですが、別の言い方、つまり「オーバーツーリズム」をなんとかしない限り、持続可能な観光にはならないなと、近江町市場の人混みの中で痛感しました。
そして、魅力ある近江町市場を存続させるために、例えば私ができることは、まずは近江町市場以外の金沢の魅力的なスポットをどんどん紹介していくことかななんて思っています。

写真と文若井 憲 Ken Wakai
フリーランスで編集・ライター・カメラマンを兼務。得意ジャンルは旅行と文化。金沢市在住で北陸地方なら、得意ジャンル以外も実績は多岐にわたる。撮影ができるのも強み
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【フォトライターの仕事】リニューアルされた『旅の手帖』で、気持ちいい新緑の兼六園のことを紹介しました

『旅の手帖』(交通新聞社刊)が、この5月号からリニューアルされました!

平綴じの製本で高級感を増し、ロゴも表紙のデザインもワクワク感をふくらましてくれますね。そして誌面の展開も、今までとは大きく変わって、たくさんの情報を盛り込むことから、編集部や取材者が「面白い!」と思ったことを丁寧に伝える形が多いような気がします。

ページをめくると、いろんなテイストのページがあって、このカオスな感じ、紙の雑誌じゃないと出せないテイストですね。
昨今、ビジュアル重視で、テキストがほとんどない雑誌も増えていますが、『旅の手帖』はそんなんじゃなくって、取材者の思いがこもった、読んで追体験できるような文章にしっかりスペースをとっているのもいいです。
今の人は、文字を読まなくなった・・・ってよく言われますが、読まないんじゃなくって、読みたいと思わせるものが少ないからなんだということを教えてくれます。
ただ、記事を書く側で考えると、「すごくハードルが上がったかも?」って心配も。

新しい『旅の手帖』の巻頭には、雑誌にありがちな心地よい写真が並ぶグラビアじゃなく、全国各地に住むライターや編集者が、自分のところの旬のおすすめをご当地愛を込めて紹介する「ご当地いま推し!」という連載があります。
私はその一人として、「兼六園に行くなら5月が一番おすすめ!」という独断と偏見と兼六園愛に満ちた記事を書かせていただきました。

ぜひ『旅の手帖』5月号を実際にお手に取って、その記事は読んでいただきたいのですが、ここではせっかくなので、誌面では使っていない、新緑が美しい兼六園の写真をいくつか貼っておきますね。

5月が一番!と豪語しちゃいましたが、今年はほんと春の訪れが早いので、4月下旬にはベストな新緑シーズンがやってきちゃうかも。

写真と文若井 憲 Ken Wakai
フリーランスで編集・ライター・カメラマンを兼務。得意ジャンルは旅行と文化。金沢市在住で北陸地方なら、得意ジャンル以外も実績は多岐にわたる。撮影ができるのも強み
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【富山・石川】北陸の桜名所図鑑 2022年に一気にめぐってきた編〜2023年の花見スポット探しに使える! 穴場スポット情報も〜

やっぱり桜好きにはたまらない北陸

「北陸の桜名所図鑑 2021年に一気にめぐってきた編」に引き続き、今年は富山県と石川県を中心に、今まで行ったことがなかった桜名所に重きを置いて、30カ所をめぐってきた。

福井市や金沢市、富山市といった街なかの桜(ソメイヨシノ)の見頃は4月上旬。だいたい東京や大阪などから1週間遅れという感じ(年によって結構違う)。北陸の場合、緯度の違いに標高の違いも加わり、桜前線が長く留まるのが特徴だ。3月下旬から5月上旬の1カ月ちょっとの間、北陸のどこかに行けばソメイヨシノの花を見ることができるのが大きな特徴だ。

北陸は自生する野生の桜の種類が多いのも特筆したい。早咲きのキンキマメザクラ、ソメイヨシノとほぼ同じくらいに咲くヤマザクラやオオヤマザクラ、エドヒガンなど、そして忘れた頃に咲くカスミザクラ、立山や白山で6月や7月に咲くタカネザクラなども。また、菊桜といわれる花びらが何百枚もある桜や固有の桜も多く、桜が好きな人にとっては話題に事欠かないエリアなのだ。

2022年にめぐった北陸の桜名所を時系列で一挙公開

2022年に回ってきた北陸の桜名所を一挙公開!
北陸の桜の見頃はいつ? おすすめのスポットは? 穴場の名所は? などなど、2023年以降の花見のご参考にもどうぞ!!

○2022/3/27 石川県林業試験場樹木公園【石川県白山市】

春遅い北陸各地からも河津桜が満開との便りが届いているころ、ここは標高が高いせいか、河津桜はまだ3〜4分咲き。花が少ない時期なのでハチがたくさん飛んでいた。ハチを撮りたかったけど、ハチにピントを合わすのは至難の業。

○2022/3/27 根上山【石川県能美市】

「根上松」がある根上山は源平古戦場跡で能美市指定文化財。山の頂上には白山遥拝所跡もある。ここには7種類約150本の桜が植えられ、早咲きの「大漁桜」が一足早く桜シーズンの到来を伝える。
大漁桜は、静岡県熱海市で誕生した園芸種で、淡い紅色の花が桜鯛を想像させ、その漁の時期とも重なることからこの名前がついたそうだ。桜餅の葉っぱに使われることで知られるオオシマザクラの系統ということで、近づくと桜餅のような香りもほのかに漂う。
ここにはメジロやヒヨドリが蜜を求めてたくさんやってきていた。

○2022/4/1 兼六園【石川県金沢市】

四季折々の美しさがある兼六でも、桜が満開の頃はやっぱり格別。日本さくら名所100選の一つで、ソメイヨシノはもちろん、桜に種類が多いことでも知られていて、石川県を代表する桜の名所。開花時期に行われる夜のライトアップも必見。訪れた時は満開にはまだ早く3分咲きくらいだった。

○2022/4/1 金沢城公園【石川県金沢市】

兼六園の向かい、石川門周辺や内堀沿いの桜並木がみごと。こちらも夜間ライタップが行われる。

○2022/4/5 朝日山公園【富山県氷見市】

約170本のソメイヨシノが咲く公園。展望台からは、桜の花越しに富山湾を一望できる。訪れた時はちょっと早すぎて1分咲き。2021年には「見晴らしの丘も」オープンしている。

○2022/4/5 富岩運河環水公園【富山県富山市】

都会的なオシャレな水辺空間に、スッと並んだ桜並木が映える。桜の下の芝生に座って見上げたり、この公園のシンボル・天門橋から見下ろしたりと、思い思いに桜を楽しむ人がたくさん。特に若い人に人気がある。訪れたには立山連峰もきれいに見えて、絶景だった。

○2022/4/5 富岩水上ライン【富山県富山市】

富岩運河環水公園を発着する富岩水上ラインの船上からは運河沿いに点在する桜の花を楽しむことができる。国指定重要文化財の中島閘門(船のエレベーター)を抜けたあたりと、運河を抜けた富山港のあたりの桜が見事なので、岩瀬行きの乗船がおすすめ。

○2022/4/5 岩瀬浜駅付近【富山県富山市】

岩瀬カナル会館前、富山地方鉄道富山港線の電車と桜のコラボが美しかった。知る人ぞ知る桜スポット。

○2022/4/5 富山駅前【富山県富山市】

北陸新幹線開業で新しくなった富山駅南口の広場には14本の桜の木が植えられている。このうち3本はワシントンDCのポトマック川河畔の「日米友好の桜」(高峰譲吉博士が関係している)を挿木で育てた「里帰り桜」だ。駅前商業施設MAROOTもオープンして人気のエリア。

○2022/4/5 松川公園【富山県富山市】

「松川ベリ」とも呼ばれる松川沿いの桜並木。夜は一部がライトアップされ、川面に映る桜が幻想的。路面電車を絡めて撮影するのも面白い。日中は桜のトンネルを進む遊覧船が名物。日本さくら名所100選。

○2022/4/5 富山城【富山県富山市】

城と石垣との対比や、堀の水面に反射する姿が美しい。夜はライトアップもされる。

○2022/4/6 稲荷公園【富山県富山市】

市の中心部からも近い広大な公園で、遊具施設が充実している。中央を流れる川沿いには桜の並木が続き、丘の上にある遊具施設に登れば、桜並木の上には立山連峰が望める。

さらに、この公園を挟むように、北陸新幹線とあいの風とやま鉄道、富山地方鉄道の3つの線路が走り、花見と一緒にいろいろな列車も見ることができる。

○2022/4/6 富山県中央植物園【富山県富山市】

日本海側初の総合植物園として平成5年に開園。90種類以上の桜を見ることができ、なかでも90本のソメイヨシノがつくる桜のトンネルは圧巻。桜並木の向こうには立山連峰のパノラマが広がる。「花のプロムナード」と名づけられたこの桜並木は、見頃にあわせて夜間ライトアップを実施。
※トップの写真も富山県中央植物園です。

○2022/4/6 神通川さくら堤(神通の千本桜)【富山県富山市】

神通川の中洲を囲むように、堤に800本の桜が4.8kmにわたって植えられている「神通川さくら堤」。残雪の山々を望む風光明媚な田園地帯に、神通川右岸の「塩の千本桜」と合わせ、1000本もの桜がつくる花の回廊は圧巻。
※神通の千本桜が正式名称とのご指摘をいただきました。連絡が取れず、詳しいお話が聞けていませんので、とりあえず、( )でご指摘の名称を入れています。

○2022/4/6 塩の千本桜(塩の桜堤)【富山県富山市】

神通川の右岸・塩の堤防に200本の桜が約1kmにわたって植えられている「塩の千本桜」。「神通川さくら堤」の800本の桜と合わせ、1000本の桜が続く。
※塩の桜堤が正式名称とのご指摘をいただきました。連絡が取れず、詳しいお話が聞けていませんので、とりあえず、( )でご指摘の名称を入れています。

○2022/4/6 高岡古城公園【富山県高岡市】

日本さくら名所100選にも選ばれた北陸を代表する桜の名所。園内には18種約1,800本の桜があり、中にはこの地方特有の品種の「コシノヒガンザクラ(越の彼岸桜)」もある。高岡城築城の翌年に、高岡城の馬場に砺波の山から移植されたとされ、さらに最近の研究では一般的なコシノヒガンザクラとは別の品種であることが分かり、「タカオカコシノヒガン」と命名された。小竹藪広場や本丸広場の桜が人気だが、本丸広場から外に出た池の端濠沿いの眺めも見事。

○2022/4/6 岸渡川桜並木【富山県高岡市】

岸渡川の両岸約1kmに約1000本のソメイヨシノが植えられ、見事な桜のトンネルを作る。夜間はライトアップも行う。

○2022/4/8 桜づつみ【石川県川北町】

手取川にかかる辰口橋のたもと、堤防上に約950メートル、ソメイヨシノ206本と枝垂れ桜3本の桜並木がある。堤防上の道は車で走ることができる。よく晴れた日は桜の木越しに白山連峰を望むこともできる。開花期間中はライトアップも。

○2022/4/8 木場潟公園【石川県小松市】

木場潟周りにある1周6.4kmの周遊園路には、約1700本の桜並木が続く。桜の花に時期には、木場潟の水面と桜、白山が織りなす絶景に出合える。

○2022/4/8 芦城公園【石川県小松市】

芦城公園は、第3代加賀藩主・前田利常の隠居城であった小松城の三の丸跡に作られ、池泉回遊式庭園となっている。
園内には約130本のソメイヨシノが植樹され、開花時期は花見客で大いに賑わう。夜はぼんぼりが点灯し、宴会もOKだが、2022年は中止だった。

○2022/4/9 浅野川大橋周辺【石川県金沢市】

女川の別名がある浅野川にかかる浅野川大橋(国登録有形文化財)から、上流の梅ノ橋の間には、両岸に桜並木が続く。夜は投光器によるライトアップはされないが、ぼんぼりに照らされた桜が妖艶で美しい。梅ノ橋のたもとでは菜の花と桜のコラボも楽しめる。

○2022/4/9 主計町茶屋街【石川県金沢市】

浅野川にかかる浅野川大橋(国登録有形文化財)と下流の中の橋の間、左岸にある主計町茶屋街の河畔には桜並木が続く。夜、投光器によるライトアップはされないが、ぼんぼりとガス燈に照らされ、茶屋街らしい妖艶で美しい夜桜を見ることができる。2022年に浅野川大橋寄りの桜の木が1本、根が腐って倒木の恐れがあることから伐採されてしまい、少し寂しくなってしまった。

○2022/4/11 母恋千本桜【石川県内灘町など】

「花見がしたい」という、金沢医大に入院していた余命いくばくもない母の願いを叶えたいと願い、その思いがたくさんの人の心を動かして、内灘町、金沢市、津幡町にまたがる1500本、4.5kmの桜並木ができあがった。

○2022/4/11 小丸山城址公園【石川県七尾市】

加賀藩祖の前田利家により築かれた小丸山城。江戸時代初期、一国一城令に従い廃城となった。その後、大正時代に公園として整備される。小高い丘にあり、七尾湾や七尾の町を一望できる。ソメイヨシノをはじめ、八重桜やしだれ桜など、約250本の桜があり、春は桜の名所として賑わう。

○2022/4/11 のと鉄道笠師保駅【石川県七尾市】

能登半島を走る第三セクター鉄道ののと鉄道といえば、能登鹿島駅の桜が有名だが、実は他の駅にも桜の木が植えられていて、列車に乗りながら花見が楽しめる。笠師保駅もそんなひとつ。他にも田鶴浜駅や能登中島駅、西岸駅などが見事だ。
ちなみに、笠師保駅には「恋火駅」という愛称があり、これは「塩津かがり火祭り」というキリコ祭りが由来。「海側の神」と「山側の神」が海の上で逢瀬を遂げるというロマンチックなストーリーの祭りだ。

○2022/4/11 のと鉄道能登鹿島駅【石川県穴水町】

能登半島のさくらの名所としても人気があるのと鉄道能登鹿島駅。「能登さくら駅」の愛称もある。NHKのドキュメンタリー番組で紹介されて、ますます人気となって、平日でも大賑わい。ホームに沿って約100本の桜が植えられ、その6・7割が樹齢90年を超え、一説では60歳が寿命ともいわれるソメイヨシノにしてはかなりの老樹。ただ、駅周辺の住民が会員の「能登鹿島駅さくら保存会」の手厚い保護により、いずれの木も元気そのもの。特に海側の上りホームの桜は枝ぶりがよく、枝越しに広がる七尾湾には感動する。駅の裏の斜面には枝垂れ桜も植えられ、その上の高台には展望台もでき、ここは桜のテーマパーク様相。老いも若きも、のどかな花見を楽しめる希少なスポット。夜はライトアップも行う。
※2023年3月10日発売の『旅の手帖』4月号では、能登鹿島駅を中心としたのと鉄道の旅を4ページで紹介しました。

○2022/4/11 のと鉄道西岸駅付近【石川県七尾市】

のと鉄道能登鹿島駅の隣が西岸駅。テレビアニメ『花咲くいろは』に登場する「湯乃鷺駅」のモデルとなった駅で、駅の東側には海が、西側には緩やかな棚田が広がっている。駅周辺には桜並木もあり、能登鹿島駅ほどではないが、ここも桜と鉄道、そして菜の花が一緒に撮れるスポットとして密かに人気。

○2022/4/12 松月寺のサクラ【石川県金沢市】

重要伝統的建造物群保存地区にも選定された金沢市寺町の松月寺にあり、境内から寺町通りに覆いかぶさるように枝を広げた見事なショウゲツジザクラ。あまり知られていないが、北陸では唯一、国の天然記念物に指定されている大変貴重な桜で、推定樹齢は400年。大桜、御殿桜とも呼ばれる。ヤマザクラの系統とみられ、見ごろはソメイヨシノよりほんの少しだけ遅い感じ。

○2022/4/12 高尾城址見晴らし台【石川県金沢市】

石川県教員総合研修センター近くにある高尾城址。丘一面に桜が植えられて、その様子は麓からもよく見える。駐車場から300段ほどの階段を登れば、「高尾城址見晴らし台」に到着。桜越しに金沢市街や日本海まで一望できる大パノラマは壮観だ。夜景スポットとしても知られているが、夜、ここまで登ってくるのはなかなか大変そうだ。
今年は見頃を過ぎてしまっていたので、来シーズン以降に再訪したいっていうか、通っちゃいそう。

○2022/6/17 立山黒部アルペンルート・黒部平【富山県】

北陸の桜を撮り歩いている私にとって、ずっと念願だったタカネザクラを、今年ようやく撮影することができた。この桜、中部山岳国立公園の標高の高いところでは7月でも花が見られ、実は桜前線を締めくくる桜とも言われることもある。写真は標高1,828メートルの黒部平付近で撮影。立山連峰と後立山連峰が聳えるスゴイ山の中だが、ロープウェイの駅から歩いて数分で辿り着ける。

筆者が書いた「北陸の桜」の記事は他にもあります。

祝! 北陸新幹線敦賀開業 福井の桜名所 〜人気スポットから穴場まで、2024年のお花見〜

祝! 北陸新幹線敦賀延伸 金沢でお花見〜人気スポットから穴場までおすすめ26選〜

【富山・石川・福井】北陸の桜名所図鑑・完結編! ベスト10+おすすめ48選 地元の桜ツウが教える北陸の桜名所・全58カ所!

【富山・石川・福井】北陸の桜名所図鑑 2021年に一気にめぐってきた編

写真と文若井 憲 Ken Wakai
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今年もお世話になりました!

今年もあとわずか。
個人的には激動の一年でした。

フォトライターとして認知されるようになって、取材仕事のすべてが撮影込みでいただけるようになったこと。
北陸三県以外に、長野県、滋賀県、京都府(海の京都)、岐阜県(飛騨地方)の取材依頼が増えたこと(得意エリアを増やすのが念願なので、願ったり叶ったり)。
撮影だけの仕事が入ってくるようになったこと(東京の有名なフォトエージェンシーから!)。
編集能力とSDGsの知識を買われて、観光地のSDGsプログラム開発や修学旅行生向けのプログラム開発など、今までとは違ったジャンルの仕事をいただけるようになったこと。
若手ライターや学生の育成に関われたこと。
などなど。

2022年に取材を担当した雑誌など(一部)

雑誌やウェブの取材記事も、まずまず順調に受注することができました。
ただ、2018年のフリーになった時に比べ、明らかに紙媒体の点数は減っています。
時代の流れなのかもしれませんが、ちょっと寂しい。
ドッコイ頑張っている紙媒体は、これからも全力で応援していきたい!

撮影機材の維持費を稼ぎ出すために始めたストックフォトも、最低レベルの目標クリアが見えるところまできました。
飛躍的に仕事が増えたとか、収入が増えたわけではありませんが、少しずつ目指していきたい方向にシフトできつつあるのは、うれしいこと。

12月には短納期の仕事を抱えて、右往左往していた中で、不覚にも新型コロナウィルスに罹患してしまうという失態もありましたが、それでも納期を守れたことは、変な自信にも(笑)。
来年は、フォトライターの仕事はもちろん、今までの経験を少しでも世の中に還元できるようなこと(ライターや観光など)も携わって行けたらいいなと思っています。

同世代からは定年退職やセカンドライフの話題を多く聞くような歳になりましたが、まだまだ伸び代があると実感できる仕事人生を歩んでいることは幸せなことだと思います。
これで、収入も増えてくれれば言うことないのですが(笑)。

今年もお世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

では、良いお年をお迎えください。

(けん)

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【フォトライターの仕事】『旅の手帖』9月号で九頭竜川を紹介しました

『旅の手帖』2022年9月号(交通新聞社刊/8月10日発行)の特集「清流ひとり旅」で、絶品のアユと酒に誘われて 九頭竜川の取材・撮影・執筆を担当しました。

九頭竜川の清流の紹介というと、九頭竜湖や九頭龍峡がある大野市がメインになることが多いかなと思いますが、今回はあえて永平寺町だけでまとめてみました。

日本で最初に大吟醸を世に送り出したことで知られる酒蔵が6月にオープンさせた噂の新名所や、九頭竜川のアユだけにこだわった川魚料理屋も登場します。

流域面積は福井県の70%を占めるという大河・九頭竜川の魅力に酔いしれてください。

『旅の手帖』9月号の詳細はこちら

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【フォトライターの仕事】『旅の手帖』8月号で粟津温泉法師を紹介しました

『旅の手帖』2022年8月号(交通新聞社刊/7月8日発行)の特集「皇室ゆかりの地へ」で、皇室をもてなした極上の温泉宿の粟津温泉法師の取材・撮影・執筆を担当しました。

石川県の粟津温泉にある法師は奈良時代に創業、46代にわたり一族のみで経営を続けている世界的にも非常に稀有な存在です。
皇室の方々が宿泊された離れ(延命閣という特別室)は当時とほぼ変わらず、国の登録有形文化財に登録されています。
『旅の手帖』では延命閣の詳細を写真を交えて紹介しています。

延命閣にある懐かしい電話

延命閣は宿泊することもでき、この夏は、ちょっと贅沢にロイヤルステイを楽しんでみてはいかがでしょうか?

明治時代に建てられた玄関棟も国の登録有形文化財

『旅の手帖』8月号の詳しい情報はこちら

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【フォトライターの仕事】『旅の手帖』7月号で地魚の聖地・若狭湾を紹介しました・

『旅の手帖』7月号、大特集「夏の青春18きっぷの旅」で、大阪駅発着・若狭湾を巡る“食べ鉄三昧”を担当しました。
せっかくなので、誌面で使用されなかったボツカットとともに、ほんのさわりだけ。

東舞鶴と敦賀を結ぶ小浜線
重要文化財の赤レンガ倉庫が建ち並ぶここは、映えスポットとしても人気
大正時代に建てられた駅舎が現役(国の登録有形文化財)。カフェも併設
小浜の古い街並みの中を走る小浜線
新鮮な魚介を「えっ!?」ていう値段で食べられる
この夕食で1泊2食1万円を切る民宿に泊まる
港町フレンチで地魚の奥深さを知る

この号では日本全国の魅力的な鉄道旅を紹介しています。
旅行に行きたくてうずうずしている皆さん、この夏は青春18きっぷでのんびりと列車の旅を満喫してみてはいかが。

続きは書店でぜひ。
『旅の手帖』7月号の概要はこちらをご覧ください。

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【ライターの仕事】『旅の手帖』4月号で福井城を紹介しました

『旅の手帖』2022年4月号の特集は「桜の城下町」。
“春の日差しを浴びながら散策しよう”のキャッチ通り、お城ファンのみならず、お花見をしたくてウズウズしている人にはたまらない特集です!

私は、福井城を担当。桜にまつわる話はもちろん、福井城のスゴさについても言及しています。おろしそばの名店や、タモリさんの番組に登場した料亭も紹介しました。
ぜひ、ご覧ください!

ところで、『旅の手帖』はこの号で通巻600号なんですね〜〜。すごいなぁ。これだけ長く続いている雑誌は、日本でも少ないですよね。
ちなみに私、20年以上前ですが、旅の手帖編集部に5年ほどおりましたので、12×5=60で、60冊ほどは編集に関わっているかなと。
そんな話を編集長にしたら、今もライターをしているので、私ほど長い間、関わっている人は少ないとのこと。
雑誌づくりの醍醐味を教えてくれたのが『旅の手帖』なので、なんかうれしい話。

とりあえず、少なくとも700号までは、現役フォトライターとして関わらせてもらうことが目標になりました。それまで老いぼれてはいられません(笑)。

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【フォトライターの仕事】『旅の手帖』2月号 小説の舞台を辿る

『旅の手帖』2022.2月号では、「作者が描いたあの場所へ 小説の舞台を辿る」を特集。
よしもとばなな、森見登美彦、原田マハといった現代作家編と、室生犀星、太宰治、川端康成の文豪編から構成され、室生犀星のページの取材と撮影を担当しました。

犀星の小説家デビュー作の『幼年時代』の舞台を訪ねる4ページと、金沢市にある室生犀星記念館の名誉館長で犀星のお孫さんの室生洲々子さんのインタビュー2ページで、合計6ページ。この特集で登場する作家の中では、室生犀星が一番たくさんのページを割いて掘り下げています。きっと犀星の知らなかったことにもふれていただけるのではないかと思います。

犀星が小説で描いた金沢の情景を辿り、「ふるさとは遠きにありて」の詩に込めた思いを探りながら、改めて金沢のまちを歩いてみると、風景が今までと違って見えてくるから不思議です。
戦後は一度も金沢へ戻ることがなかった犀星ですが、犀川ベリのこの風景を忘れたことはなかったでしょう。

ところで、犀星の娘で『杏っ子』のモデルになった随筆家の室生朝子さんも、「たぶん『旅の手帖』に寄稿していたハズ」と、娘の洲々子さんに聞かされ、いつも以上にプレッシャーを感じつつ、原稿を書き、なんとか校了できた時は、いつも以上に安堵しました。
『旅の手帖』って、実はすごい歴史があって、名にし負う人たちが寄稿している──。改めてその伝統をずっしりと感じています。


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